魂に触れるまで(前半)

先月末、とある方からイベントのお誘いをいただいた


イベントといっても音楽ではない


その方は名も顔も知らず縁のない私のために

自身が克服した電磁波過敏症、慢性上咽頭炎の有力な情報を惜しみなく提供してくださり

今の病院を紹介してくださった方で大阪に普段は住んでいる


イベントの仕事で横浜に行くのでよかったら遊びに来ませんかとのことだった


わたしにとっては恩人だ

ちゃんと会ってお礼を言いたい


しかし、イベントとなれば人が集まる

しかもその日は翌日、恐怖電磁波だらけの健康診断があった


かといって無下に即答でお断りするのも失礼と思い、どんなイベントなのかを伺った


その答えでわたしのかんがえは180度変わった


その方はビーズ職人でその道だけで30年生きているという

そして、そのホームページをみて現物を心から拝みたいと思った


そして、ビーズ作りにかつてハマり、わたしの病気せいで決まったところでしか会えない母を是非とも連れていきたいと思った


いきますと返事をし、その日を楽しみにしていた



しかし、無情なもので

先月良かった体調も精神面もガタガタと崩れていった


ずっと続く悪天候

店長が変わって今までにない連勤の連続

勝手に減らした精神薬


そして、一番大きかったのは

突如連続でくらった柔軟剤爆弾である


最初は職場の人にやけに甘い香りを漂わせている人がいて

何故、食べ物を扱う職場なのに香水つけてるんだと、おもっていた


昔から香水やアロマや女子が好みそうなカラフルな石鹸屋が苦手で上咽頭炎になってから更に苦手になった


しかし、その正体は香水ではなかった


ある日、実家から荷物が届いた

科学繊維の服がきれないわたしのために母が服を送ってくれたのだ

しかし、受け取った家の人が酷く顔をしかめている

因みに彼は私以上の臭覚の持ち主だ

開けた途端に漂ったかおりはまさに職場の人の匂いだった


彼曰く、これは柔軟剤の匂いだという

近隣のベランダからも同じ臭ってきて辛かったと言っていた


母に事情を話すと

父が柔軟剤や入浴剤にハマって香りが強いものをバンバン入れるという


それから母から何かをもらうたびに袋から柔軟剤の匂いがし、

宅配人からもその匂いの人が現れた


わたしが柔軟剤を恐れるのには訳があり

電磁波過敏症と化学物質過敏症の併発率が極めて高いからである

そして、多くの人が近年の

柔軟剤の匂い長持ちカプセルにやられている


化学物質過敏症になったら

人の柔軟剤、シャンプーからインクやらタバコやら

すべての化学物質に反応して外、もしくは部屋からも出られなくなる


今度こそ仕事を続けられなくなる


そう思えば思うほど恐怖は増し

今まで感じなかったスーパーや道でも柔軟剤の匂いをかんじるようになり


実際、病院で診てもらった検査では

今までの電磁波に関わるエレクトロスモッグやジオパックスは緩和されており有害毒素も解毒されているにも関わらず

脳神経、自律神経は悪くなり

しかも今までなかった柔軟剤、天候過敏反応が6段階のうち5を示していた

精神薬も減らしすぎ

それに対し処方と治療をしてもらったものの


また、その数字をみて更に過敏になっていく

全て無添加の物に変えようと思って購入した洗濯洗剤と柔軟剤がこれまた驚くほどの匂い

口コミをみると「臭い」の連投悲

家の人からも非難を浴び

クエン酸と重曹を入れて洗い直しても匂いがなくならない

一体、何で作られているのだ


そのうえ、

普段図書館の本を普通に読んでいるのだが

ある人から借りた本が開いた途端気持ち悪くなり読み進めるとどんどん頭も痛くなりだす


元々、古本屋は苦手だが

なぜ??と更に怖くなり

普段やっているぬりえの色鉛筆までこわくなる…



しかし、化学過敏症になったら柔軟剤の匂いは甘い匂いなんかじゃなくなるし吐き気やら頭痛やら咳がとまらなくなったりとそれどころと経験者に教えてもらう


わたしは大丈夫

まだ大丈夫

と念じてわたしはその日を迎えた


続く